ART DESCRIPTION
ペーパーバッグをベースとしたまったくユニークな作品。2006年、バリーは実に独創的で内省深い「イズ・イズ・イット(IS IS IT)」シリーズに着手した。彼の作品にしばしば登場する半円形など、さまざまな形が使われている。黒鉛で書かれた文字と新聞紙のコラージュで言葉を描いたこの作品に見られる言葉遊びは、この頃からサインとして機能し始める絆創膏のモチーフが刻まれている。バリーは質素な素材を使うのが好きで、『フィッシュ・アンド・チップス』屋で食べ物を包むのに使われていた紙を使うことが多く、掃除機の内袋や紙袋を使った作品もあるが、これは稀で、多くの人が見逃してしまうような地味で気づかないディテールを敬う彼らしい作品である。真の先見の明を持つ彼は、物質文化の塊の中から目に見えない宝物を見つけ出し、それを芸術作品に昇華させる能力を持っていた。この作品は、巨匠の絵はがきを使ったコラージュである。ピンクの絆創膏のモチーフが下に見える。「KILL OR KISS」(キル・オア・キス)のフレーズは、「KILLER KISS」(キラー・キス)の語呂合わせでもあり、キラーはバッファロー関連の言葉で、とてもスタイリッシュでかっこいい『最高』を意味する。